10月18日 公開ゼミ議事録
4限 C班「民主主義国家と権威主義国家では、国際システムで一層繁栄する可能性が高いのはどちらか」
A班
権威主義国家は発展しない
◆国内
・汚職(政府関係者が利権に固執)
・経済的に力を持ったアクター(ex.企業)と政府が対立
→革命が起こる可能性があり不安定
※権威主義国家でこのアクターの台頭を政府が許すのか?(先生のコメント)
◆国際
・為替レートを固定して経済成長
→周りが変動為替の中で貿易しているのが前提の成長
・周りの国が秩序(変動為替)に従わないことに関して成長阻止する可能性あり
→成長阻止=固定相場制から変動相場制へのシフトを狙う
他国(インドなど)との貿易を重視し始めるなど
B班
権威主義国家が発展する
◆外交
継続性があるが、クレデビリティがない
◆経済
権威主義国家の政治体制は政策決定が早い=対応力がある
↓
経済力が高まる(他国との相互依存関係も深まる)
経済力の高さは外交面のデメリットであるクレデビリティの欠如を補い、超越できる
さらに、将来的な発展途上国の権威主義採用の可能性は高い
C班
民主主義が発展する
前提:繁栄=経済発展 BUT 国内の政治的安定が不可欠
<先生からの総括>
国家の繁栄は1国では決められない
常に変容する世界の中でその変化に適応していけるかどうかがカギとなる
↓
繁栄するためには政策が行き詰った時に多様な政策案を出すことが必要になってくる
◆民主主義国家と権威主義国家の違い
国の意思決定に関わる人数
・自分たちの政策が失敗したとき
→権威主義国家(中国):政策決定者がわずか9人であり、多様な政策案が出にくい
民主主義国家:制度上、政権の交代などにより今までの政策を全(もしくは半)
否定し、異なる政策案を生み出す余地がある
↓
柔軟性・適応力の高さ⇒長期的にみて生存の確立が上がる
(権威主義国家は経済面からみて短期的には発展するが長期の発展を考えると疑問の余地あり)
◆結果
自由主義的民主主義は長期的な生存に有利である
5限D班「アメリカはなぜ北朝鮮に武力介入しないのか」
<先生の総括>
◆抑止の観点から
アメリカが武力介入を行ったとしたら
イラク:核保有疑惑の段階で保有しているとは限らない
さらに、アメリカに武力介入されないように核を保有していると匂わせて、
抑止をした可能性あり
⇒核を持っていなかったとしたらアメリカへの報復の可能性は低い
北朝鮮:核保有を公言⇒武力介入を行ったらアメリカに報復する可能性あり
・抑止の観点からすれば、アメリカが核を持っている北朝鮮に対して武力介入しないのは自然な話である
・イラクのアメリカに対する抑止は失敗し、北朝鮮の抑止は効いている
◆自制の観点から
北朝鮮に対しては
・同盟国ファクター:北朝鮮とつながりの深い中国の存在(=中国による拡大抑止)
・アメリカが武力介入をした場合においての日本・韓国のリスク
→北朝鮮が狙うのは地理的にも近く同盟国である日本・韓国なのは間違いない
・経済面でのリスク(ex.株価暴落)
などのデメリットが多いことからアメリカ側が武力介入を自制している
※石油に関して、アメリカはイラクの石油がなくても十分にやっていけるので疑問の余地あり(武力介入のリスクが高い)