【朝鮮半島有事が発生した場合、アメリカと日本はいかに対応すべきか?一致できる点と一致できない点はどこか?】
北朝鮮が実戦で使用可能な核兵器を配備したとの報道が世界を駆け巡ってから1年半が経った。核兵器の実戦配備を受けて対北経済制裁が強化されていたが、北朝鮮が制裁の解除を求めて韓国に小規模な武力攻撃を繰り返し、韓国側で民間人と軍人をあわせて100人の死者が出た。この時、中国は自国に関与しない、中国から武器支援を受けていることを口外しないという条件で、北朝鮮に武器を投与するという秘密交渉を行い、成立した。
朝鮮半島の紛争が拡大し、その影響を受けることを恐れた中国政府は、北朝鮮への武器投与で得る利益より、紛争拡大の影響を受ける不利益のほうが大きいと判断したため、武器援助を停止、北朝鮮と貿易を行っている企業を取り締まるという経済制裁に踏み切った。それに加えて、国連による経済制裁の義務を守り、履行した。
国際的に完全に孤立した北朝鮮は、韓国に宣戦布告。韓国軍、在韓米軍が38度線上で迎え撃ち、戦争が勃発した。大幅な侵攻などはないものの、(38度線付近での戦争に現段階ではとどまっている)北朝鮮がやや優勢な中、アメリカは参戦して間もなく、日本へ物資の支援による協力申請を行った。それを日本は承諾したが、北朝鮮は、「日本が支援を続けるのであればミサイル行使による日本本土への攻撃を行う」と警告を行った。
①アメリカ政府として、上記のような朝鮮半島有事の際に、どのような政策目標(複数可)を立てるか示し、その目標を達成するためにとるべき具体策を3つ以上挙げ、その理由もよ。
②日本政府として、上記のような朝鮮半島有事の際に、どのような政策目標(複数可)を立てるか示し、その目標を達成するためにとるべき具体策を3つ以上挙げ、その理由を述べよ。
<日米の立場>
➣アメリカ
①・対北 経済制裁の緩和を条件とした停戦交渉
対韓 対北経済制裁緩和の交渉、経済的支援
②・日本の空軍基地を利用した北への空爆
アメリカでの対空ミサイルの配備・警戒態勢(いつでもとばせる準備)
③・本格的な米軍派遣、日韓と協力し陸軍派遣
➣日本
①・何もしない(物資の支援を停止、かつ参戦もしない)
②・物資の支援を続ける
③・北朝鮮から攻められる前に、韓国側で参戦