11/8の本ゼミ議事録になります
先週の先生からの課題
Aaron Friedbergの文献内にて提示された6つの視点と、3つの分析手法をもちいて中国が平和的台頭の可否を論理的に組み立てよ
に対する各班の用意した回答が以下に続きます
<A班>
分析手法:付加的効果(対象理論の利点を補強し合う)
用いた視点
悲観的:リベラリズム・リアリズム・コンストラクティビズム
前提:敵対的イメージ(長年の歴史によるもの)from悲観的コンストラクティビズム
悲観的リアリズム
パワー増大→安全保障上のジレンマ
悲観的リベラル
政治体制の違い(民主化のプロセス)
相互依存→リスクと考え、下げようとする
国際機関への参加→欧米諸国と中国との対立を生む媒体に
よって対立→将来的に平和的台頭は困難
<B班>
分析手法:付加的効果
用いた視点
楽観的:リアリズム・リベラル・コンストラクティビズム
前提:米中間に意図の不確実性は存在する
〇中国のパワー拡大は限定的
→中国は覇権狙いではなく、経済成長の維持が目的
→海洋航路確保のための海軍増強しかし、意図の不確実性の存在
=脅威認識される恐れあり
〇米中の経済的相互依存、ルールと制裁
◎共通認識
・米中の直接的な衝突はおきにくくなる
→将来的に平和的台頭達成可
<C班>
分析手法:付加的効果+相殺効果
用いた視点
悲観的リアリスト+悲観的コンストラクティビスト
・アジア地域での軍拡は、核などの抑止力によって限定的なものとなる
楽観的リアリスト+楽観的リベラル
・経済的相互依存により一時的なものとなる
→ゆえに衝突は起こらず平和的台頭可
<D班>
分析手法:付加的効果
用いた視点
悲観的リアリスト
中国の軍事費増大は非限定的で、拡張的
悲観的コンストラクティビズム
中国の人権を無視した圧政を元に西欧秩序との対立的な風潮形成
悲観的リベラル
民主化運動が起こった際に、武力衝突に発展
→よって平和的台頭不可
以下、先生の総括議論の内容になります。
中国は平和台頭できるのか
キーワード
〇中国の人権を無視したレジーム
〇政治体制の違い
〇拡張的な目的とする軍事費拡大
〇経済的相互依存
〇共通認識=価値規範
ルールは、導入時には行動を制限するものとして映るが、浸透すれば行動する前提となる。
中国が欧米手動の規範をどこまで内面化=社会か(socialization)できるか。
☆経済成長に必要な要因
・労働人口
高齢化に対して移民を行うか否か…中国は先進国の水準に達する前に高齢化を迎える
・生産性
産業構造の転換、高度化=技術革新
現状:大量に作って途上国にばらまく。アフターサービスはなし。
☆軍拡の要因をどう捉えるか
Offensive Realism
中華思想による覇権欲
国家の威信を高めるための軍拡であり、留まりどころを知らないものである。
Defensive Realism
海外利益の保護
これから訪れる高齢化による福祉保障費増大以前に取れる海外資源はすべて取っておく。国内の需要を満たすためだけであり、その不安が排除されれば軍拡を止める。
結論:中国問題は、中国の国内要因が非常に大きな意味を持っている。
国内の社会・経済問題を解決することができれば、限定的な民主化が進む可能性も。
記事報告
今回は日米韓三国が、対中国戦略および北朝鮮に関して足並みを揃えるために外相会談を設けるというないようの記事を扱いました。読み取れる現象を洗い出し、その要因を考察しました。
現象
米国が日米韓外相会談開催呼び掛け
・北朝鮮:核問題・人道支援
・中国 :南シナ海の領有権
・日韓協力:PKO、ACSA
過去に日韓はPKO派遣
要因
・アメリカの国防費削減に伴う東アジアにおけるアメリカのプレゼンスの低下
・中国の経済的、軍事的パワー増大
・日韓関係の冷却化による両国関係強化の必要性(PKO派遣先等)